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Yamato Lab

熱エネルギー移動機構の階層的モデルの構築にむけて:分子から細胞へ

/ 3 min read

はじめに

生体分子の内部、あるいは生体分子と溶媒の間でどのように熱エネルギーが流れているのかを調べるため物性理論と分子動力学シミュレーションを用いた研究を展開しています。

タンパク質内部の熱エネルギー移動

研究室で開発したプログラムをつかって、タンパク質の分子運動中に生じている熱やエネルギーの流れを詳しく調べています。

タンパク質と溶媒間の熱エネルギー移動

タンパク質の構造やダイナミクスはタンパク質分子自身の組成のみならず、溶媒や環境との相互作用にも大きな影響を受けます。それではタンパク質と溶媒の間ではどのように熱エネルギーのやりとりが行われるのでしょうか?熱平衡状態における溶質(タンパク質分子)相と溶媒相はそれぞれに固有の振動数分布をとっていると考えられます。そして、これらの振動数分布は分子動力学シミュレーションによって速度相関関数を計算することで得られます。そこで、溶質と溶媒の界面においてそれぞれの振動数分布の重なりを通じて振動エネルギーのやりとりが起こると想定する理論的なモデルを使って、2つの相の間の熱伝導率を評価することができます。我々は、このようなアプローチをつかってタンパク質と溶媒の間の熱エネルギー移動の機構をしらべています。